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2013/03/15 (Fri) 12:59

 
 
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2013/03/09 (Sat) 21:41
fc2_2013-03-09_21-17-48-316.jpg

羊の革と厚紙で作りました。。。

比較する対象がありませんので、大きさがわかりにくいですが 3cm×2cm位の大きさです。


逆流防止弁というだけあって空気を片方向にだけ通す訳ですが・・・

なぜこんなものを使うかというと・・・


オルガンの場合は、基本的には1音につき一本のパイプが割り当ててあります。音色によっては複数のパイプが割り当ててある場合もありますが、基本は 1:1に対応しています。

一般的なヒストリカルなオルガンの場合は手鍵盤は56鍵あります。(C-g’’’の場合)


よく「このオルガンは何本のパイプがあるんですかぁ~~?」という質問を受けますが・・・


この関係を知っていると、おおよそのパイプ数が計算できます。

ちなみに、そのオルガン作ったオルガンビルダーにこの質問してみると、まず、答えられませんwww
なぜかというと・・・
作っている時に、パイプの本数なんて気にすることが無いからです。はい。


話がそれましたが・・・


3ストップ ペダル無し、1段手鍵盤(56鍵盤)の場合・・・

 3×56=168 

つまり、168本のパイプが使われているということになります。(^^)b



1段鍵盤 マニュアル10ストップ、ペダル 1ストップの場合は・・・・

10×56+1×30(ペダルの鍵盤数)=590

つまり590本ということになります。。

あくまでも概算ですよ。。

Mixturなどというストップは1音で4つとか5つのパイプが同時に鳴りますので、この計算が微妙にあてはまりません。


さて・・・

逆流防止弁ですが・・・・


先ほど、3ストップのオルガンでパイプは168本と計算しましたが・・・

低音のパイプはそれなりに、太くて長い(あ・・・・ 意味深)
するってーと、小型のオルガンの中に収めるのには ちと しんどい 場合が多々あります。

そんな場合にやむを得ず行うのが 「パイプの共用」

たとえば、8フィートの最低音の1オクターブ上の「c」音は、4フィートの最低音の「C」音と音程は同じです。

ならば、一本の8フィート「c」のパイプを4フィートの「C]を押したときにも鳴るようにすれば、
パイプ一本省略することができますから場所的にはかなり有利になります。。。

このように、パイプ共用を行うときに必要なのが、ご覧の「逆流防止弁」です。



設置例がこちら・・・

fc2_2013-03-09_21-18-16-232.jpg





 
 
2013/03/03 (Sun) 11:42


Dom Bedos(昔のオルガンビルダー)による有名な挿絵のなかの一枚です。。。

オルガンを鳴らす為には、「風」を作らなくてはいけません。

余談ですが、人によつては オルガンが「鳴る」なんて表現するとお叱りを受ける場合があるそうです・・
「歌う」と言わなければいけません。 (`・ω・´)キリッ

現在では、スイッチ一発で、電動送風機が回転し、大風量を誇るすごく安定した、「風」を簡単に手にいれることができますが・・・


産業革命以前は、当然のことですが、電気もなければモーターもありません。
「風」を作るためには、人力による送風システムによる以外ありませんでした。


この絵では、左側に3台のフイゴがあり、それを操作するフイゴ職人(kalkant)がおります。
右手には、演奏家が上等な服をきて、演奏をしている、という光景ですね。。。


いくら演奏家が上手に演奏したくとも、フイゴ職人が「風」を作ってくれないことには、
どうしようもありません。

どこぞの兄弟で、兄がオルガニスト、弟がkalkant という兄弟がいたそうです。
弟君曰く「どんなに兄貴が偉くとも、俺がフイゴ操作しなくちゃ、演奏ができないんだぜ!」
「だから おれの方が偉いんだ!」(と言ったかは定かではありませんが・・)


さて・・・・・


現代のオルガンでフイゴ職人が活躍する場が無いかというと・・・・・

オルガンの中には、かたくなに、フイゴ操作による送風システムの機能を残しているオルガンが
ある程度あります。たいていは、ヒストリカルなオルガンですが・・・

我らが日本の誇る「草苅オルガン工房」の 立川SDA教会のオルガンにもこの機能が残されております。。


sda.jpg



kal2.jpg

右側がフイゴです。足踏みペダル2個が フイゴ操作用のペダル。
左側の譜面台は、そこに楽譜を用意し、楽譜をみながらフイゴを操作するためのもの。



さて・・・・・

昨日は、立川SDA教会において、大平健介氏のオルガンコンサートが開かれました。

オールバッハのプログラムで、大曲オンパレードの盛りだくさんなコンサートでした。
とっても緻密で正確な演奏で今後が大いに期待されるオルガニストさんですね。


と・・・・・・



草苅さんのご提案で、このコンサートは人力フイゴでいこう~~~!!となり・・・

オルガン工房2チームによる混成部隊で kalkantを務めました。

さすがに、一人で全曲フイゴやる訳にはいきませんので、プログラム前半を草苅工房チーム3名、後半を我らが須藤工房チーム2名で、フイゴ踏みを行ったしだいです。


フイゴの操作自体は、それほど難しい訳ではなく、、、、、
2本あるペダルの一方が上がってくる間に、他方を押し下げ、また反対の一方が上がってくる間に、他方を押し下げと・・・ この作業を無限ループするだけなのですが・・・・


問題は、踏み方です。

特に、踏み始めと、終わりの部分で細心の注意を払わないと、風圧変化が起こり、音が揺れてしまうのです。。

ソロ長い連続音を出している時など、ちょっとでも風圧変化を起こすと、一発でわかってしまいます。

また、フルオルガンでカプラーかかって、ガンガン鳴っている時は、逆に、フイゴのペダルが「あっと」いう間に上がってきて、踏み遅れると、音が止まってしまいます。

演奏者が ちょっとミスっても、大した事故にはなりませんが・・・(プロの場合w)
カルカントがミスると、音楽性に即影響をおよぼし、「ぼけっと」しようものなら、演奏中断の大事故の可能性があります。


しかるに・・・・・


プログラムの前半も順調に終わり、休憩時間中に、フイゴの場所に移動して、心の準備をいたします。


なにせ、初めての経験ですもんね・・・
 
緊張しまくり~~   自分でおさらい会で演奏するよか緊張した???www

ここで、一抹の不安が脳裏をよぎる・・・・

じつは、この教会に来る途中、車の中でお腹の調子が悪くなり、脂汗たらしながらパーキングエリアに
駆け込むという事件が起きていたんですね。。

とりあえず、今は大丈夫なんですが・・・ 

もし、フイゴ操作中にお腹痛くなったら どうしよ~~~~!!! きゃ~~~ 絶対絶命!!

もしその時がきたら、、、潔く、腹を決めようと・・・ 決意し・・・・



アシスタントのお姉さんの声で我に返る「では、おねがいしま~す♪」

あとは、一心不乱に フイゴを踏み続けました。。。。。

kal.png


・・・・・・・


始まってしまえば、なんてことなく・・・

ただひたすらペダルをみつづけ、、、踏み続けました・・・
思っていたほどの重労働ではありませんでしたね。

頑張れば、一人で全曲もいけるかね?


・・・・・・・

コンサート終了時の挨拶では、

「人力フイゴでの演奏」のことも説明され、、我々カルカント全員の紹介もあり・・・
暖かい拍手を頂き、とっても嬉しかったですよ。。(^^)


お腹の調子も問題なくて よかった・・・ マジw
○○しながらも、フイゴを踏み続けたなんて、伝説をつくらなくて・・・・・




 
 
2013/03/01 (Fri) 17:58


虫が木を喰った痕のような様相ですが・・・

実は、ほとんどのオルガンには、こういった箇所があります。組立途中か、分解(それもかなりバラバラに)した時にしか解りませんので一般の方が目にする機会は殆どないとおもいます。。。。

私たちは通称「虫喰い」と呼んでますが、この呼び方他のオルガン工房で通じる保証はあるのかしらん???w

端的に言うと、風の通路な訳です。

「こっち」から出てきた風を、「あっち」にあるパイプに持っていく為の送風ダクトの役割をします。

ま、水道のホースみたいな送風管を使って、「あっち」から「こっち」に繋げてもいいのですが、全部それでやると、もう、オルガンの内部がホースでごった返しちゃって、かなりヤバイ状態になること間違いなしです。。。

したがって、近距離を繋ぐにはご覧のような、木のブロックの内部に送風溝をほって、繋ぐという手法をとっています。

で、問題となるのが 溝の幅と深さ。

ここに空気が通りますので、当然、溝が広く深いほど大量の空気を通すことができる訳でして、
逆に、狭くて浅い溝だと、空気は ちょろちょろパッパ程度しか流れません。

パイプを鳴らすのには通常は十分な空気が必要ですから、溝の幅と深さは、最大限 たくさん取れるように、
配置は経路を考えるわけでありますが・・・・

構造上 どーーーしても、溝が密集しちゃうところがあります。 この写真では、中央やや左よりあたり・・・

どこかに一か所でも狭い箇所があると、そこで空気が制限されてしまいますので、十分な空気を送れなくなります。



さて、今回修理中のオルガンですが、、、

鍵盤のひっかかりは どうにかこうにか改良できましたので、いよいよ、音の問題に入ったのですが・・・

途端に問題発生。

あちらこちらの音が満足になりません・・・・

さぁ~ どーする????