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2012/06/29 (Fri) 20:36
パイプの音が出る箇所を「歌口」といいますが、

その切れ込みの高さが音質にとっても影響を与えます。

最適な値を決めるのには、感と経験にたよって、実際に切って音を出してみるほかなく、
切り過ぎると元に戻せない真剣勝負となります。。。

パイプの音程によっても高さが変わります。

全部のパイプを0から少しずつ切っていきながら試してもいいのですが、それだとあまりにも
余計な時間がかかってしまいますので、現実的な方法として、ところどころの音(たとえばオクターブ毎)のパイプを先に整音して歌口の高さのデータを決め、そのデータを元に他のパイプは計算値でとりあえず切って様子を見るという作業を行います。




サンプルのパイプのデータを記載した 「歌口の高さ表」です。
この表のデータを デバイダーというコンパスみたいな道具で写しとり、パイプの歌口部分に線を引きます。






線を目安にそこまで、ナイフでバッサリ切ります。

これとっても気をつかいます。また、切れないナイフを使うともうそれは大変なことに・・・(TT)

どこぞの銘柄入りのすんばらしく良く切れるナイフをお借りして切っています。

ちなみに、思いっきり変な持ち方していますけど、これ撮影の為にあえて左手で持っていますので、
ご留意くださいね♪

    

左側 Before 右側 After


 
 
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2012/06/28 (Thu) 11:34
鍵盤の重さなんですが・・

このオルガンの設計意図からするとちょっと重たい感じでしたので、調整することにします。

鍵盤から指に伝わる感触は、

スプリングの強さ+弁に風圧がかかることにより発生する重さ+もろもろの摩擦

となります。

スプリングの強さが強くなりすぎると、風圧の感触の割合が減り、指に風を感じにくくなりますので
適度な強さが望ましい訳です。





ウインドカステンの蓋を開け、ヴェンティール〈弁)についているスプリングを専用工具で外します。

ちなみに、この工具は自作の工具です。

この写真、厳密にいうと、スプリングを外しているところではなく、入れているところなのですが、
ま、似たようなものなので、ご勘弁w




スプリングの幅をはかりながら、専用ペンチにて調整いたします。

この作業けっこう手が痛くなるんですね・・・(TT)

一台につき、56本スプリングありますからね・・・・




調整後、風を入れて測定したところ。

重さは 50グラムを示しています。(赤い針)


一般的な中規模以上なオルガンでは100グラム程度、カプラを入れて重たくなると200グラム以上となるオルガンもあるようです。

 
 
2012/06/27 (Wed) 06:50
20101217103042-1.jpg


私私共ご多忙中で、更新が滞っておりましたが・・・・


おまけに、スマホのSDカードが逝ってしまい、ネタとして撮りためた写真がぶっ飛んで・・(TT)

さて、輸送用のコンテナの作成は完了し、
あとは、整音・調律作業を進めるだけ・・・と・・・と・・・・


あ~~~ 思い出しましたが、パイプのまわり止めを施す作業もありますね。。
これちょっとめんどくさい。


さて、


すずめばちです!


こちらの工房は、自然に大変優しく?、昆虫類は工房に豊富に生息しているのですが・・・
仕事中にこいつが入ってきてしまいました。

3時の休憩にアイスクリームをおいしくいただいている最中だったのですけど、
アイスの匂いにつられてきたのか、偶然なのか・・・

もう 怖いったらありゃしない。

電気消して窓開けたりしましたが、ちっとも出て行かなくて、
刺されたら死ぬんじゃないかと・・(ちょっとオーバー?)もう びびりまくって・・
気が気ではありませんでした。。。


私 虫系いまいち苦手で、ゴキブリなども出ようものなら一目散に逃げ(ry



ちなみに、親方は細くて足がなくてクネクネするやつが苦手らしい・・・
こんどおもちゃのやつ買ってきて、机の上においといて・・・・



 
 
2012/06/20 (Wed) 20:17

昨日は新曲練習に夢中になり、記事を書くのを忘れてしましました(^^;

整音作業はだんだんと進み、とりあえず1台は凡その整音終了。

今回は、まろやかで艶のある音色な整音となりました。
弾いてみましたが、小さなお部屋で鳴らすにはちょうどよさげな感じに仕上がっておりましたよ。。

ただ、鍵盤のスプリングがちょっと強すぎな感じがありますので、後日調整ですね。。









さて、こちらは、本日、ほぼ出来上がった輸送用のコンテナです。

輸送時の振動からオルガンをまもり、お客様へお届けするための箱な訳です。
今は中が丸見えですけど、板をはりますので、当然見えなくなりますよ。

ちょっと重くなっちゃったっぽいんだけど・・
重量計らないとまずいかもね。。。

あ、大きさですが、おおよそ 横1350mm 奥行 650mm 高さ 1050mmぐらいです。はい。




 
 
2012/06/19 (Tue) 19:58
今日も整音作業が、粛々とすすんでおります。

さて、なんとも、不気味なタイトルですが・・w

この練習オルガンは、タッチの変化に機敏に反応するような設計となっているのはもちろんのことですが、
より繊細なタッチを習得するための、いわば「大リーグ養成ギプス」もとい、「意地悪モード」が装備されているのです。(これ、私の勝手なネーミングですので、誤解なきようお願いします。)



意地悪モード 「ON」の状態




通常の状態。 意地悪モード「OFF」


このオルガンには、キーのリリースの時に跳ね返りが起きないように金属のバーが取り付けられております。
(ふつうのオルガンはタイテイはこの機能がございます。)

この跳ね返り防止のバーを 強制的に持ち上げてしまうことにより、 荒いリリースをすると、
音が「ぷるる~~~ん」 となってしまう訳です。

これにより、指が鍵盤面についたままでのリリースを体得できるという・・・優れものの仕掛けです。

ちなみに、某O先生のご提案のアイデアであります。

この機能を使うと、とたんに演奏の難易度が上がります。。。。(^^;

逆にいうと、その状態でちゃんと弾ければ、それはもう、どんなオルガンだって怖くありません。


ちなみに、内緒の話ですが・・・
ある大物オルガニストの A女史。。。 ヨーロッパからの帰国後直後に 非常にタッチの繊細な
ポジティーフでコンサートをやったところ、 もう タッチが悪くて「音がプルプル言っちゃって」
大変だったそうな・・・
ご本人も自覚していたようで、その後猛練習したらしく、次の機会の時にはちゃんと弾けたとか。。。

それほど繊細な楽器は弾くの大変ってなお話でした。。(^^)b




 
 
2012/06/18 (Mon) 14:10





ようやくここまできました(^^)


今日初めて、オルガンに風をいれ、音を出し始めました。

風箱というオルガンの心臓部の製作に狂いがあると、「空鳴り」といって、鍵盤弾かないのに音が出てしまう現象がおきることがあります。

製作責任者といたしましては・・ 最初に風をいれるのは、結構おっかなびっくりな訳です。

1台目は空鳴りもなく、一安心でした♪

いよいよ、今日から 整音作業にはいることになります。

一台目がある程度なるようになれば、そのデータをもとに、パイプのセッティングをあらかじめ済ませます。


整音については、また書きますが、かなり微妙な作業で、
おまけに切りすぎると元にもどせませんので、神経をつかいます。
(実際に切りすぎた場合は、救済手段はあるのですが、基本的には切りすぎ厳禁w)

これから当分は、「ぴ~~~」 「ぽ~~~」 と やる作業がつづきます。。。


 
 
2012/06/16 (Sat) 19:40


いろいろ作っていると、「あ! やっちまったぜ・・(TT) 」 ってのは、ときどき起きるわけですが・・

この二つの木具。ある場所に使うために、ぐわんばって作ったのですが・・・

片方は、「どちょんぼ」の製品です。


どちらが、正しく、どちらが、失敗した ものでしょうか??

わかりますか?

結構、初歩的なミスで・・・

馬鹿だ なんやらだと・・ さんざん嫌味を言われ・・・(TT) orz

正解は後日にw



 
 
2012/06/15 (Fri) 12:52


精密旋盤を使用して、7mmの真鍮棒をけずりだし、真ん中に穴をあけます。




冶具を利用して 本体横にボール盤で穴をあけます。




このような、真鍮製のシュテルリングが完成いたしました。。(^^)b

あるところに使用するのですが、完全な手作りです。とっても手間かかってるんですよ。。。


 
 
2012/06/14 (Thu) 18:54


今日はちと所用にて工房はお休みです。。。。m(。。)m


新曲をそろそろチャレンジしたくなって、ボツボツと譜読みをはじめたのですが・・・
最初の頃はペダル入ると途端にひっかかっておりましたよ・・・

この曲、お友達が「一年のときにやったわ!」なんて言うので、「じゃ、やってみるか」となったのですが、
意外や意外に むずいw

g-moll fugue のペダル16分音符めちゃ連続する箇所よりかは、まだよさげですが、ちょっと気抜くと
足届かなくなりますね(--;)


とりあえず、50小節ぐらいまでは攻略したいものだと、毎日頑張っております。。。



今日は何時間もオルガンベンチに座ってしまったので、おしりが・・・・(TT)


 
 
2012/06/13 (Wed) 20:11


フイゴの内部の様子です。 重りは、風圧の調整のために乗っています。 中央のゴム布が、フイゴの内部の空気の量を自動調節する弁です。

中央の板、「シュビンマー」は革で、外枠に張り付けられています。
内部の空気量によって、シュビンマーが上下し、空気をため込みます。




仮組の状態で、実際に運転して運転音の試験をしているところです。

内部に吸音材をいれたり、側板の振動の様子をチェックしたり、動作音が静かになるような
工夫をいたします。

動作音をコンピュータで分析して、対策を考えたりもしました。(^^)b

静かで安定した風が、いい音を生み出す為には不可欠です。。。


(番外)
今日は、ちょっとばかり チョンボがあったのですが、ナイショ、ないしょ。。 し~~~~。




 
 
2012/06/12 (Tue) 15:40


オルガン製作にはボンドを沢山つかいます。。

ま、ニカワで着けるということもあるでしょうが、俗にいうところの「木工ボンド」を一番使うのですが。
業務用のものは、5kgとか10kgとかがただビニール袋に入っているだけで、小分けにするのが
とてもやっかいです。

当工房では、ご覧のような タンクにいれて小分けしています。
コックをひねると「にゅるにゅる~~」って具合に出てきますw

さて、このタンクの正体はいかに・・・ 「コーラが入っていた圧力タンク」ですw

どこぞのゴミ置き場から拾ってきたのだとか・・

ちなみに、当工房の50%はゴミ置き場から持ってきたものが・・・・ (冗談ですよ。。)